
たった5分で分かる!ラジオ広告の出し方
- 2019.10.8
ラジオ広告を出してみたい!ラジオ広告に興味がある!どうやってラジオ広告は流れるのか知りたい!
そんな方に、「お問い合わせ~運用」のラジオ広告の出稿の手順について、ご紹介します。
もくじ
代理店へ発注
① 問い合わせ・ヒアリング
放送局、広告代理店に大まかな費用、制作期間、ラジオ広告でどんなことができるのかなどご相談、問い合わせすることが、ラジオ広告出稿への第一歩となります。
問い合わせ後は、予算・広告内容・ターゲットなど広告主の目的・希望のヒアリングを行います。
ここで一番大切なのは、「ラジオ広告をすることでどのような効果、結果が欲しいのか」、目的を明確にすることです。それが、内容・放送期間・時間・放送エリアなどの重要な決め手となってきます。
問い合わせをする前に、まずこれらのことをしっかりと明確にしておきましょう。
② CMプランニング・企画
打ち合わせでヒアリングした内容に加え、代理店側がリサーチを行い、広告主が得たい効果・目的にあわせて、放送局・放送期間・時間帯・広告案・スケジュール・CMにするのか、番組なのかなどの広告プランを提案していきます。
提案例:
関東圏内・予算100万でラジオ広告を打ち出したい場合
・放送局Aで、週末だけCMを流す(時間帯・一日に何回流すかは予算による)
・放送局Bで、電話つなぎの生CMを週一本実施する
など
提示されたプランで合意ができたら、ラジオ局に正式発注をします。
③ 業態考査
発注の際には、該当する放送局ごとに「業態考査」という広告主の事業や商材などの業態に関しての審査を受ける必要があります。
考査に必要なものは、主に以下の3点になります。
- ◆会社のホームページのURL 事業内容のパンフレット 等
- ◆広告主・担当者の名刺
- ◆履歴事項全部証明書
この考査が通らなかった場合、広告を打ち出すことができません。
放送枠の手配
④ 広告枠の買いつけ
契約成立後、代理店が放送局の広告枠を買いつけます。
どの枠(時間)に広告を流すのか、希望の「曜日・時間帯」「広告の種類」「放送期間」を指定し、これを基に、局に放送枠を押さえてもらいます。
⑤ 放送枠の確認
局から提示された放送枠(時間どり)を確認し、広告主の希望と異なる部分等があれば、状況に合わせ、適宜調整をします。
その後、決定した枠(時間どり)に沿い、代理店がCMのローテーションの指示を作成します。
ラジオはパーソナルメディアであるため、曜日や時間帯によってかなり明確に聴取ターゲットが分かれています。もちろん、番組編成自体もターゲットを意識して編成されているため、どの放送枠で広告を流すか、有益な結果を得るためにとても重要なポイントになってきます。それらのことも踏まえてしっかりと広告戦略を話し合い、決めていきましょう。
CM制作
⑥ 原稿作成
広告主が売り出したい商品・サービスに沿った、原稿を作成していきます。
しかし、ただ自由に何でも書いて良いという訳ではなく、広告の尺に対して、原稿が長すぎないか、短すぎないか、日本民間放送連盟による基準などに合わせ作成していかなければいけません。
原稿が長すぎれば、尺に入りきらず、言いたいことを短くしなくてはいけなく、また、当たり前ですが、放送禁止用語などが入っていれば放送することはできません。
それ以外にも、コンプライアンス的に好ましくない表現などを入れれば放送することは厳しくなってきます。
そのため、商材の良さが一番伝えられるように表現方法を考えながら、放送基準に引っかからないように作成していきます。
⑦ 原稿考査
そして、作成した原稿は放送局に送り、必ず考査(審査)にかけます。
考査とは、その原稿に沿って広告を作っても放送出来るかどうか審査するものです。「ラジオを聴いている一般の人が誤解するような内容になっていないか」「放送基準に違反していないか」という点を基本的な基準として原稿にチェックを入れていきます。よくある指摘内容は、「日本語の使い方がおかしい」「失礼な表現方法になるのでダメ」「CMで主張している数字の根拠を提示して下さい」等です。
考査後は、放送局から指摘が入った原稿が戻ってきます。この時、特に指摘がなければそのまま収録へと進めます。しかし、入っていた場合、そのままでは放送できませんので、原稿を指摘に沿って修正する必要があります。
また、原稿考査は出稿する放送局ごとに行われるため、指摘の内容は、必ずしもすべて同じとは限りません。
そのため、放送局に合わせ原稿を作るのか、それとも、出稿する局を増やす可能性を見込して、どの放送局の考査でも通るように、各局一律で通るような原稿を作るのか原稿の作り方も工夫をしなくてはいけません。
⑧ 広告事業者コードの取得
CMを放送するには、10桁コードと呼ばれる4桁の広告事業者コードと6桁の素材コードで構成された番号を取得する必要があります。
このコードはCM素材を管理するためのコードで、コードがなくてはCMを放送することができません。
広告事業主は、共通コード管理センターに申請が必要です。また、素材コードは、後述するラジポスから取得します。CM広告を打ち出すことが決まった際には、忘れずに申請しましょう。
⑨ ナレーター手配
収録の前に、CM原稿を読んでもらうナレーターを決めます。
まず、広告主は「男性・女性」「落ち着いた声・高く通る声」など、CMの雰囲気にあった声を考える必要があります。
その後、「自分たちで芸能事務所のホームページなどで探す」「キャスティング会社に依頼する」「代理店に任せる」など、自分のイメージに合ったナレーターを見つけていきます。
⑩ CM収録・編集
収録
放送原稿が確定でき次第、収録をしていきます。
今放送されているCM・番組広告の大体は、事前収録したものを放送しています。
事前収録の場合、通常どんなに遅くても放送の1週間前には録り終えるスケジュールになります。
収録の流れとしては、出演者の方と打ち合わせ後、収録に入ります。生放送ではないため、言葉を噛んでしまっても録り直すことができます。
また、スポンサーの方や広告主の方も立ち合えるため、その場で修正箇所の指摘、言い回しの変更も可能、ご自身が納得のいったテイクが選べ、一定したクオリティーのものを流すことができます。
編集
収録後、まず収録音源をNGテイクの部分をカットしてOKテイクの部分のみし、尺に収まるように更に細かな調整をしていきます。その後、その音源に効果音・BGMを付け、放送用の音源に仕上げていきます。
この時の効果音・BGMは商材や広告の雰囲気に合わせ、制作側が必要な音源を用意したものを使用する場合と、広告主から指定された音源を使用する場合があります。
編集し終わった音源は、広告主がチェックし、「このコメントは入れてほしい」、「もっとBGMはゆったりとしたものがいい」など、要望があれば再度修正することもできます。
⑪ CM納品
編集が終わり、放送用音源が完成したら代理店側から放送局へ音源を搬入します。
基本的に、搬入の締切日は放送の1週間前までになっています。
また、CMの場合は原則「ラジポス」というオンライン送稿システムから搬入、番組の場合は各局によって異なります。
ラジポスってなに??
ラジポスとは、CM素材を各局に搬入するための送稿システムです。これまでは、MOによる搬入が主でしたが、2018年4月以降はMOの取り扱いを中止し、ラジポスに移行しています。
素材コードはラジポスから取得するため、ラジポスを導入していない代理店は、素材を放送局に送ることができません。その場合、ラジポスを導入している代理店へ別途搬入を依頼しなければいけません。
なお、株式会社Incretyでは、2018年4月のMO取り扱い中止からラジポスでの素材搬入を行っていますので、いくつもの代理店を経由する心配はありません。
⑫ ONAIR
無事、納品後、決まった放送時間に広告が流れます。
放送後、電話でのお問い合わせ・インターネットでのアクセス数などの反響がどれくらいあるか集計していきます。
⑬ 効果測定・改善案の検討
集計したデータを広告主と共有し、次の広告に向け、課題や改善策を洗い出します。
その中で、原稿内容の編集、放送時間帯・曜日など再度検討し直します。